知っていたら人生に役立つ!禅の言葉・仏教用語8選

ハス 心を整える

禅宗ってどんな宗教?発祥や宗派

禅宗とは、インドの達磨大師が開いた、座禅を通して悟りを開くことを目指す仏教の宗派のことを言います。まず中国に伝わり、鎌倉時代に日本にも波及していきました。

禅宗は、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗の3つの宗派に分かれています。

曹洞宗は、「悟ることを目指すのではなく座禅そのものが悟りだ」とする考えのもと修行をおこないます。作法なども厳しく決められており、日常生活そのものも悟るための修行だとしています。

臨済宗は、公案と呼ばれる禅問答を解きながら座禅を行い悟りを目指します。

黄檗宗は、自分の中に浄土があるとし、修行を通して自分の中の仏を見つけ出すことを目指します。極楽浄土の考えを禅の中に取り入れた宗派のことを言います。

仏教の基本の考え方

空(くう)

https://unsplash.com/

「空」の考え方は、禅において基本的な考え方です。空は、空っぽや空きという言葉の通り、「そこにない」という意味で使います。

この世はすべて空であり、私たちの存在も空です。そして、人は空から生まれ、空へと帰っていきます。

仏教の経典「般若心経」の中に「色即是空 空即是色」というフレーズがあります。これを現代語訳すると、「この世のすべてのモノや現象は空であり、空であることがこの世のすべてのモノや現象をつくっている」という意味になります。

例えば、雲は実体があるように目には見えるけれど、実際は細かい粒子が集まりであって実体がありませんよね。世の中のものはすべて、このように原子の集まりでしかなく、実は実体がありません。いろんな要素が絡まって、モノや結果を作っています。

空の考え方は、感情、認識、五感に対しても当てはまります。楽しいこと、嬉しいことだけでなく、辛いこと、悲しいこと、腹が立つこともすべて空であると考えると、怒りや悲しみ、後悔にとらわれて生きることが、いかに無駄なことが分かります。

悟り

「悟りを開く」とはこの世の真理を理解することです。涅槃や解脱という言葉でも言い表されます。

「悟り」がどういう状態なのか、悟った人にしか分かりませんが、悟るとどうなるのか、さまざまなことが言われています。

悟りを開くとは、俗世を離れて仙人のように山にこもることではありません。

悟りの例としてよく言われるのが、自我への執着を捨て、一切の雑念や煩悩がない「無我の境地」に至ることだとされています。

悟りから遠い人というのは、水面のように浅いところのように、少しの刺激で心が様々な形に変化します。一方、悟った人というのは、水中の深いところのように決して揺らがない心を持っているとも言われています。

また、、仏門に入り修行をした人でなくても、ただ目の前のことを頑張り、様々な経験をして一生懸命生きているという人も、無意識のうちに悟りを開いているのかもしれません。

煩悩

https://unsplash.com/

人間には「欲」が備わっています。基本的なものは、食欲、睡眠欲、性欲といった生理的欲求。また、承認欲求、金銭欲、物欲といった社会的欲求があります。

  • 見栄を張りたい
  • 競争に勝ち優越感を味わいたい
  • お金持ちになって、裕福な暮らしをしたい
  • 魅力的な異性と付き合いたい
  • 有名になって賞賛されたい
  • 馬鹿にしてきた相手を見返したい
  • 目の前の快楽を得たい
  • 働きたくない

こういった欲求はうまくいけば目標に向かうための原動力になりますが、強すぎる欲求は人生を破滅させる原因にもなります。

「煩悩」を抑えることは簡単ではありません。心が乱れていると欲に振り回されて、無意識に身の丈に合わない行動に走ったり、不誠実な態度を取ったりして、周りの信用を失うこともあります。

心をいつも平穏に保ち、欲望をコントロールすることこそ、人生を幸福に過ごすカギになります。

而今(にこん)

而今は「ただ、今を生きる」という考え方です。これは幸せに生きるコツでもあります。

過去の辛かったことや成功体験を何度も思い返したり、将来のことで頭がいっぱいで、現在がおざなりになっていませんか?

いくら輝かしい将来を思い浮かべても、今苦しいと感じていては人生を無駄にしているようなものです。また、過去の悲しかった出来事を何度も思い返したりすることは、反芻思考と言い、心が病みやすい習慣でもあります。

今に集中し、目の前のことに一生懸命取り組む。そうすることで、生きている実感を得ることができます。

諸法無我

https://unsplash.com/

「あらゆる物事には我がない」という考え方です。自分らしさや自分探しという言葉がありますが、自分を探したところで、本当の自分などどこにもないのです。仏教では、自分への執着を無くして、ただ今だけに集中して生きるべきだとしています。

自分自身は日々変化していきます。自分を作っているものは「縁」であり、生まれた国、育った環境、教育、出会った人などが今の自分を作っています。

この世のすべてのものはつながっています。人間関係がうまくいかないという方は、自分と世界を切り離して、ひとぼっちで孤独だと考えてしまうと思いますが、この世はすべて互いに影響し合っており、自分自身も全体の一部であり、この世の人たちもみな、自分の一部なのです。よって、他者に貢献するとうことはとても自然なことであり、人を攻撃するとそれは自分に返ってきます。

「諸法無我」を理解することで、この世界や他人は自分の一部だと感じられます。そして、孤独を感じたり、他人を妬んだり憎んだりすることが意味がないと分かります。

諦念

言葉の通り、諦めるということです。「諦める」ということは最近ではネガティブな意味とされていますが、苦しいことをすぐ辞めてしまうことではなく「流れに逆らわず、自然に生きる」という意味です。

私たちは願望や欲望を抱き、何かに執着することによって、苦しみが生まれます。自分の欲望のために流れに逆らおうとすると、無理が生じます。

例えば、以下のようなことが挙げられます。

  • お金がないのに見栄を張ろうと高い家や車を買う
  • 自分の容姿が気に入らないからと、卑屈になって人間関係を避けたり、整形手術を繰り返す
  • すべての人に好かれようとする

今の自分では手に入らないものや変えることができないものは潔く諦め、今持っているもので満足できるよう工夫することが幸せに生きるコツでもあります。

流れに逆らうことを諦め、自然に沿って生きることも時には大切です。そうすることで、自分の運命に無理に逆らう必要がなくなり、生きるのがとても楽になります。

「人生、谷あり、山あり」という言葉がありますが、谷の時は仕方がないと現実を受け入れて、チャンスが巡ってきたときは、しっかりとつかめるように準備をしておきましょう。

柔軟心

「常識的に考えて」「ふつうは」「~するべき」「~しなければいけない」

こういった口癖がある方や、自分の価値観が絶対だと思っている方は気をつけてください。価値観というものは時代や国によっても変化するものであり、人の数だけ存在します。

常識や偏見にとらわれず、自分と違う価値観を持つ人の立場に立ってみることで、他人の価値観を理解することができ、あなたが怒りや失望を抱いた原因となる相手の過ちを許すこともできます。

確固とした信念、揺らがない価値観が美徳であり、臨機応変にその場その場で意見を変えながることは、あまり良いことと思われないかもしれません。

しかし、あまりに固まった思考は、人生を苦しくさせたり、孤独になることもあります。生き辛いと感じている方は、「この世に絶対はない」という柔軟な心を持つことで、生きるのが楽になるはずです。

無功徳

善い行いは無心で行うべきであって、見返りを求めて行動してはいけないという教えのことです。

愛情を与えたのに帰ってこなかった。恩知らずだ、感謝されないと言って怒る人がいます。見返りを求めた行動だからこそ、このような感情を抱いてしまうのです。

「やってあげた」という考え方は非常に危険です。感謝や賞賛、承認といった利益を求めて、人に親切にするべきではありません。

他人の求めることに対して、何も考えず自然に体が動く。これこそが、真の徳の持ち主です。

まとめ

基本的な仏教用語をまとめました。人間関係や人生において、ひとつでも役立つものがあれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました