この記事は以下のような方にオススメです。
- 失恋から立ち直りたい
- 報われない恋愛をしている
- 忙しくて恋愛する暇がない、
- 恋愛をしたいと思っているが勇気がない
- 恋愛はもう諦めている
- 恋愛以前に、あらゆる人間関係がうまくいかない
アドラー心理学とは
フロイト、ユング、アドラーは、世界で最も有名な心理学者です。
フロイトは、無意識やトラウマという概念を最初に発見した人物です。その研究を引き継ぐ形で、ユングは、内向や外交といった性格タイプを発見し、ペルソナやコンプレックスという概念を明確化しました。
一方、アドラーは最初はフロイトと同じ研究をしていましたが、意見が対立し、フロイトたちの研究とは正反対の学問を提唱しました。アドラーは過去のトラウマや性格を否定し、自分の目的が今の自分の行動を決めているとしました。
世の中ではフロイトやユングの心理学が一般的に知られていましたが、アドラー心理学は大ベストセラーにもなった書籍『嫌われる勇気』で広く知られるようになりました。
「すべての悩みは人間関係にある」としたアドラー心理学は、人間関係で悩む現代の人たちの心に刺さり、現実的かつ実用的であるため悩みの解決策として浸透していきました。
アドラー心理学における『目的論』
アドラー心理学を理解するうえで、目的論を理解することが大切です。
目的論とは、すべての行動には目的があるという考え方のことを言います。
例えば、過去に心に傷を負ったことがあり、そのトラウマが原因で外に出るのが怖く、引きこもっているという人がいたとします。その行動には、「人間関係から逃げる」という明確な目的が存在します。ただ人間関係から逃げる口実として、過去の経験を持ち出しているにすぎません。
また、すぐに怒る人、すぐに泣く人も同じで、そこには「怒りや涙で人をコントロールしたい」「日常のイライラを発散したい」という目的が潜んでいます。
他にも、『自分はこういう性格だから』『自分には才能や能力がないから』という意見も、目的論では責任から逃れるための言い訳です。アドラーは、「性格は死の1日前まで変えられる」としています。
すべての行動に原因に過去は関係なく、あるのは未来の目的のみです。「なぜこれをしたいのか」ではなく、「自分の望む未来のためにどう行動したいのか」を自問自答することが大切です。
人生において直面する3つの課題

アドラーは人生には取り組むべき3つの課題があると言います。その課題とは、以下の3つです。
- 仕事の課題
- 交友の課題
- 愛の課題
交友の課題とは、友人や近所づきあいなど、仕事以外の人間関係を築くことです。愛の課題は、恋人や夫婦、家族のことを指します。
アドラーは、周りと協力して他者に貢献する「共同体感覚」を大切にするべきだと説いています。そして、他者を敵とみなして競争する関係を否定しています。
愛の課題についてのアドラーの名言
報われない愛は絶好の隠れ場を提供してくれる。それを求める間、愛の問題の解決策は考えずに済むからだ。
- 失恋して次の恋に踏み出せない
- 別れた恋人のことをいつまでも引きずってしまう
- 妻子がいる人を好きになってしまった
- 自分のことを大切にしてくれない相手と別れられない
これらの行動にも実は目的が存在します。こういったことに悩んでいる人たちは。愛の課題に向き合うことから逃げる口実として、あえてそのような状態に身を置いているとアドラーは言います。
幸せを手に入れるためには、その現実を受け入れ、新しい相手を探す勇気が必要です。
「自分は愛されることはない」そう思い込む女性を救う方法はただ一つ。人類を滅亡させることだ。
『こんな自分を好きになってくれる人はいない』『自分は誰からも愛されていない』『自分に恋愛や結婚は無理だ』
このように感じている方は少なくないのではないでしょうか。
アドラーは、「自分は愛されない」という思い込みは主観的で、誤った考え方であると言っています。なぜなら、この思い込みが間違っていると気が付かない限り、今後自分を愛してくれる人が現れたとしても、そのことに気づくことができないからです。
まずは『自分は愛される存在だ』と思うこと、そして、自分の価値を理解し、大切にしてくれる人を自分も大切にする努力が必要です。そのためには、自分自身も恋人や友人、家族に愛を与えるという姿勢が大切です。
相手を愛する方法は自由だが、自分に依存させてはならない。
アドラーは、対等の関係を重視します。親子関係でも、恋愛関係でも、仕事の上司と部下であっても、どんな時でも上下関係を作るべきではないとしています。
よって、相手を褒めることも、叱ることもしてはいけません。そうすることで上下関係が生まれ、対等な関係ではなくなるからです。
これは、子供を甘やかす親だけでなく、感情面、金銭面で依存している恋人、夫婦間にも言えることです。それぞれが個人として尊重され、自立している必要があります。相手を必要以上に束縛して、社会的なつながりを制限したり、何でも買い与えたりといった行動は、真の愛情とは言えず依存関係を生み出す原因となります。
「救いたい」と思う相手に恋する人は自分が優れていたいという願望を隠している。
上記で、対等な関係を築くことの重要性を述べましたが、こちらも同じです。他者を対等に扱うためにも、他人の問題は「自分の問題」として本人に解決させる必要があります。決して相手をコントロールしてはいけません。
「守ってあげたい」という気持ちを恋愛感情のように感じて、親子関係のように世話を焼いたり、金銭的に援助してあげるという方も存在しますが、これは自分の方が格上でいたいという心理の表れでもあります。
そして、劣等感を抱える人ほど、相手に尽くそうとしたり、なんでもかんでもやってあげたいと思ってしまいます。
勇気と、他者と協力する能力は、その人が異性にアプローチする様子を見れば明らかになる。
人間関係がうまくいかない方は、恋愛でも悩んでいるということはありませんか?普段の人間関係における態度が、気になる相手への接し方として現れます。
例えば、好きな相手がいても何もせず見つめているだけの人、相手の気持ちを考えず自己中心的な行動をとる人、周りを不幸にするにも関わらず妻子や恋人のいる相手を奪おうとする人は、自分の利益になることしか関心がなかったり、傷つきたくないが故面倒な人間関係から逃げるという傾向があります。
ゲームのように人の心を弄んだあと、飽きたら逃げるといった行為も同じです。そのような行動は、いつか別の人間関係のトラブルとして自分にもとに戻ってくるでしょう。
仕事の課題に打ち込むことが、交友の課題と愛の課題に取り組まない口実に使われることがある
- 仕事が忙しいから、今は友達と飲みに行ったり、恋愛している暇がない。
- 仕事で結果を出してから、友人や恋人を探したい。
- 良い人がいれば結婚したい。
現代ではよく聞くフレーズですが、果たしてそれは本当でしょうか。実は自信がなかったり面倒なだけで、ただ恋愛から逃げたいだけかもしれません。仕事を優先してしまっている人は、もう一度自分の心に嘘はないか、確かめてみてください。
愛や結婚が成功する唯一のこと。それは、自分よりも相手に、より関心を持つことだ。
自分にしか関心のない人は、いつも相手が自分に何をしてくれるか、自分にどんな利益があるかばかり考えています。そういう人の態度としては、人の話に興味を持たず自分ばかり話したり、相手を理解しようとせず自分の考えを押し付け、思い通りコントロールしようとしたりします。
そして、良い人間関係を築くためには、与えすぎても、もらいすぎてもいけません。人を知ろうとする努力や、お互いの考えを持ち寄り話し合う姿勢が大切です。
まとめ
いかがでしたか?この記事を書いている自分にとっても、これらの名言は耳が痛いものばかりです…。アドラーの言葉はときには厳しいと感じることもありますが、きっと元気が出てくると思います。この記事が人間関係に役立てば幸いです!
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