髪を引き抜く、食べる抜毛症とは?経験談、治し方も解説

こころの健康

約10年間、私が苦しんできた抜毛症について、自分自身の経験を踏まえ、治した方法や対策を紹介します。抜毛症に苦しむ方の参考になればと思います。

抜毛症とは?

抜毛症とは髪を自分で引き抜く自傷行為の一種です。髪だけでなく、眉毛やまつげなどの体毛、男性なら髭を引き抜く行為もこれに当たります。ひどくなると、抜いた毛を食べたり、かさぶたになった皮膚をむしる行為に発展することもあります。また、頭髪がほとんどなくなるまで抜いてしまうこともあります。

男女問わず発症しますが、小学生低学年くらいの女の子に特に多く見られる症状です。自然に完治することが多いと言われていますが、中には30年くらい完治しない人もいます。

こうした奇妙な症状ですが、人口の5%にこの症状が見られます。隠しているだけで、実は悩んでいる人は少なくありません。私の周りでも、「実は抜毛症だった」と打ち明けてくれた友人が何人かいました。カフェやレストランで、勉強している学生さんや、小さい小学生の女の子が抜いているところを見かけたこともありました。

自分自身の抜毛症の経験談

私は、大学受験の勉強中に抜毛症を発症しました。もともとイライラすると髪を触る癖があったのですが、ある日ふと痛んだ髪を抜いたり、切れ毛をちぎったら気持ちよくて何本も抜いてしまったのが始まりでした。

勉強中は常に髪を触っていて、気づけば周りは抜いた髪だらけ、外にいても抜きたくなってトイレで何本も抜いてしまったりしていました。

数か月すると、一部の髪が大分薄くなり地肌が見えてきてしまいました。そこで、学校以外の場所ではニット帽をかぶって、髪を触らないようにして生活していました。また、仲の良い友人にもこの症状を話していたので、無意識に髪を触ったらそのことを指摘してくれ、何とか落ち着かせることができました。

受験が終わり大学生になって、身なりに気を遣うようになってからは一度症状は落ち着きました。受験勉強の反動で、まったく勉強せずに、遊んでばかりでしたが、それもある意味効果があったのかなと思います。

しかし、社会人1年目でまた症状が出始めました。営業職で新卒入社した会社が、実力主義かつ競争がある会社で、自分の生活をすべて仕事か仕事の勉強に費やし、睡眠もほとんどとっていませんでした。それに加え、毎日怒られながらギリギリの精神状態の中過ごしていました。

入社から3か月ほどで再発し、昔と同じように頭皮が見えるほど抜いてしまっていました。再び病院へ行き、適応障害と診断されました。結局1年未満でその会社を辞めました。転職した会社は良い会社でしたが、また無理をしてしまい、同じく適応障害と抜毛症の悪化により、その会社も1年しか続きませんでした。

その後4年間は、睡眠をしっかりとり、休養も取り、無理をしないよう生活を変えました。運動や食事も気を付けるようになりました。仕事も負担の少ない事務の仕事に変えました。現在に至るまで、抜毛症は落ち着いたり再発したりを繰り返し、約10年たってやっと抜毛症が治まりました。

抜毛症を発症するのはどんな人?

私自身の性格は、衝動的なHSPです。

内向的な性格で、心配性、夢見がち、かつ被害妄想が激しいです。周囲から影響を受けやすく、コロコロと気分ややりたいことが変わります。人間関係も、人からどう見られるか気になり疲れ果ててしまうため、友人とは狭く深く付き合います。一方で、負けず嫌いかつ、見栄っ張りな性格で、仕事も勉強も向上心を持って頑張ります。しかし、高すぎる目標を立てて、無理をして心や体を壊したり、すぐに挫折し落ち込んだりします。

抜毛症であることを友人に打ち明けると、実は私もそうだった、と言われたことが二度ほどありました。そして、そのうちの一人は、自己表現が苦手で、完璧主義で、人付き合いがあまり得意でなく生き辛さを感じている点で、私と少し気質が似ている感じがしました。

もう一人は男性で、髭や眉毛、まつ毛を引き抜いてしまう人がいました。その男性は、脅迫障害を持っていて、正義感が強く、度が過ぎるほどの真面目な性格でした。そして、頭が良くて体力もあるのに、進学でつまずいたきり、うつ状態になってしまっていました。
こういった点を踏まえて、以下のような性格を持つ人に多いような印象です。

  • 完璧主義な人
  • 必ずこうあらねば!という極端な思考の人
  • 神経質で真面目、頑固な人
  • 不器用で、人付き合いにも問題を抱え、世の中を生きにくいと感じている人
  • 不安になりやすい、強迫観念の強い人

抜毛症を治す方法は?

とにかく寝る

そもそも疲れているときは、体温が下がり、結構も悪くなるため、ネガティブな思考に陥りやすくなります。最低限7~8時間の睡眠を毎日とりましょう。

髪に投資する

大学生で髪に気を使い始めたことは、抜毛症が治まった理由のひとつです。綺麗に髪を伸ばしたかったので、良いシャンプーを使い、ドライヤーをして、つやつやの髪になるように頑張っていました。すると、もったいないので、抜くのを躊躇するようになりました。

ただし、傷んだ髪は抜毛症の原因になります。髪が痛むため、カラーリングはできるだけ控えた方が良いです。

できるだけ外出する

家に一人でいると、いろいろ考えてしまったりして、注意が自分へ向きます。そうすると、髪を抜きたくなってきます。そんなときは、注意を外に向ける必要があります。散歩して景色を楽しんだり、ショッピングしたり、誰かと話したりして、髪のことや、自分の頭の中のことををいったん忘れましょう。

セロトニンを増やす

ネガティブな思考に陥りやすい人は、そもそもセロトニンが足りていません。日本人はセロトニンが少ないと言われており、生まれつき抜毛症にかかりやすいという場合もあるため、とにかく太陽を浴びて、セロトニンが含まれる食べ物を食べるようにしてください。

セロトニンが含まれる食べ物は、バナナ、乳製品、大豆、卵などです。

鉄分を摂る

鉄分が足りないとうつ状態になります。生理のある女性の方には特に大切な栄養素です。

私自身も以前貧血がひどく、精神状態も不安定でしたが、鉄分不足が原因と気づいてからは、肉類やほうれん草をとるようにし、鉄分のサプリメントも飲むようにして、かなり改善されました。

甘いもの、カフェインを絶つ

精神的に不安定になる原因は、白砂糖とカフェインです。私は以前、甘いものが本当に好きで、毎日のコンビニスイーツがご褒美でした。また、コーヒー依存症で毎日飲んでおり、徹夜をするためにカフェイン入り栄養ドリンクなども飲んでいました。

今思えば、これが最悪の習慣だったなと思います。当時はあまりに精神的に不安定で、学校や仕事に行けなくなり、落ち込みながら髪を引き抜いたりしていました。

今すぐ控えるのが難しくても、お菓子作りにてんさい糖や黒糖を使ったり、ノンカフェインコーヒーに置き換えるだけでも全然違うので、ぜひ試してみてください。

不安を紙に書きだす

髪を抜いているときって、なぜ不安かもわからないまま、頭がもやもやして、とにかく気分が落ち込んで・・・そのもやもやを解消させたくて髪を抜いてしまうといった経験はありませんか?

不安をまず可視化してあげましょう。今思っていることを全部紙に書きだしてあげることで、何が不安なのかはっきりしてきて、解決策が分からなかったとしても、気分だけでも落ち着いてくるはずです。

根本的な原因を取り除く

根本となる原因、ストレスになっている要因を探してみてください。

身近な人が関係しているかもしれないし、自分を追い詰めるような思考癖があるのかもしれません。また、アスペルガー症候群やADHDなどの発達障害や、うつ病や強迫神経症なども精神的な症状が隠れているかもしれません。

そうなると、対策がかなり変わってきます。抜毛症うんぬんの問題ではなく、もっと楽に生きるために、時間をかけてでも解決するべき問題かもしれません。

私の場合は、適応障害と生理前のPMSがかなり関係していることに気づきました。生活が忙しくうつのような症状のときと、生理前のPMSの時期に抜毛症がひどくなっていたからです。

それらの元をたどれば、睡眠不足、運動不足、栄養不足などの生活習慣の乱れや、生活リズムの乱れに問題がありました。

また、「~するべき」といった強迫観念と、ネガティブな思考癖、プライドの高い性格、被害妄想の癖なども、適応障害やPMSを悪化させている原因だと気づきました。

適応障害はとにかく休まないといけないので、1日12時間くらい眠り、栄養のあるものを食べて、ぼんやりしたり、散歩したり、遊んだりしていたら治りました。

PMSは、最初は低用量ピルや漢方を使って治療しました。しかし、かなりお金がかかったため、途中からは、生活の改善を行いました。まず、白砂糖とカフェインを控えました。また、市販でも売っているセントジョーンズワートというサプリメントがわりと合っていました。これはハーブなので劇的な効果はありませんが、お守りのように飲んでいます。
あと、体が冷えたときや眠たくなったときも、イライラして髪を触ってしまうので、お風呂に入り、早めに寝るようにしています。

また、本を読んだり、日記をつけたりして、徐々に極端な思考をマイルドにしていっている最中です。

まとめ

私が実際に抜毛症を克服した体験を書かせていただきました。何が合うかは人それぞれ違いますので、自分にあった治療法を試してみてくださいね。

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